脊柱管狭窄症とはなんですか?
脊柱管は背骨の中のトンネル状の空間のことで、そこを脊髄(太い神経の束)が通って
います。椎骨が変形したり並びがズレたりすると脊柱管が狭くなり、脊髄やそこから枝分かれ
している神経が圧迫されて、さまざまな症状を起こします。これが脊柱管狭窄症です。
脊柱管の狭窄が最も起こりやすいのが腰椎で、これを腰部脊柱管狭窄症といいます。
狭窄症になると、腰やお尻・太ももから足先にかけてしびれや痛みといった症状が現れます。
また、間欠性跛行といって、歩くと痛みやしびれが出て歩けなくなり、しばらく休むと再び
歩けるようになる状態が現れるのが大きな特徴です。
人間の背骨は本来、横から見たときに自然なS字カーブを描いており、腰椎はやや前に弯曲
(前弯)していますが、狭窄症の人の大半は、腰椎が過度に前弯しています。そのため、周囲の
筋肉などが引っ張られて骨盤や股関節もゆがんできます。
人間の体にはたくさんの骨や関節、それに付着した筋肉がありますが、体を動かす時には
これらの組織はすべて連動します。ところが狭窄症の人は、腰椎などにゆがみが生じているために
この連動がうまくいかないのです。